2005年9月01日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙三十一日】パロッシ財務相がサンパウロ州リベイロン・プレット市長時代に補佐官を務めたブラッチ氏が、当時のパロッシ市長が不正資金を受領して労働者党(PT)に上納していたと議会調査委員会(CPI)で証言したことを受けて、サンパウロ州検察局は裏付捜査で、それに見合う資金の流れが存在した事実を突き止めた。
検察は、ブラッチ氏が資金提供者と名指した同市の清掃請負業者レオン・レオン社の銀行口座を開示して調査した結果、二〇〇二年一月から二〇〇三年十月までに総額九四二万レアルが支払われ、数カ月間に渡り決まって五万レアルの小切手が振り出されたことが判明した。受取人は明らかになっていないが、この金額はブラッチ氏の証言と一致することから、検察はさらに追求していく方針を固めた。この資金がブラッチ氏の証言を裏付けるものか、あるいは単なるデマなのか世間の注目の的となっている。
パロッシ財務相は告発直後に記者会見で潔白を主張、その論旨は大方の共感を呼び、納得に価すると迎えられた。ルーラ大統領も同相の進退伺いを一蹴、逆に全閣僚に同相を全面的に支援するようゲキを飛ばした程だった。
しかしPTの不正資金を調査しているCPIが二十九日、ジルセウ前官房長官が不正の張本人でクロと断定したのに続き、財務相までがクロとなった場合、ルーラ政権の屋台骨が崩れることになりかねない。こうなるとルーラ大統領はきれい事を並べたり、メディアを悪者扱いにするだけでは済まされず、自身にかかってくる火の粉を振り払うという事態に直面することになる。
レオン・レオン社は二〇〇二年一月十五日から二〇〇三年十月までに六百八十二枚の小切手を振出し、総額九四二万レアルを支払っている。振出日は毎月十五日付が最も多く、二〇〇二年における額面五万レアルで計六三万レアル強、額面三万レアルが三九万レアル強、額面一万二〇〇〇レアルが二四万レアル強となっている。
国会野党議員らは小さな市の資金の流れであることは認識するが、告発は資金がPTに上納されたことが問題だとし、CPIでも追及する意向を示している。