2005年9月6日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】サンパウロ市地下鉄が初めて実施した利用客の満足度調査で、車内の痴漢行為への対策が非常にオソマツな実態が浮かび上がった。調査は八百人を対象に二〇〇四年末に実施された。
痴漢行為の予防策について、「非常に悪い」と答えた人は二一%、「悪い」は四五%で、半数以上の人が地下鉄側の対応に不満を示した。最も不満が高かったのは切符売り場の列(「非常に悪い」と「悪い」を合わせて七四%)で、痴漢対策は車内の混雑度(同七〇%)に次いで不満度が高かった。中には男性の男性への痴漢行為や加害者が盲目のケースもあった。
予防策としては、警備員の巡回を挙げた人が多かった(八二%)。被害に遭っても恥ずかしかったり、加害者が強盗に変貌することを恐れて被害届を出す女性が少ないため、車内の混雑度を下げて接触の機会を減らすのが予防の決定策とみられている。九五年にはサンパウロ州都市圏鉄道(CPTM)で女性専用車両が導入されたが、混雑を理由に男性が同車両に乗り込むことが頻発、結局廃止となった。