2005年9月7日(水)
サンパウロ市先物取引所(BM&F)は二十三日、ネーヴェス・ミナス・ジェライス州知事とアウキミンサンパウロ州知事を迎えてコーヒー情報連絡(CIC)フォーラムを立ち上げた。CICは海外に向けたコーヒー産業の市場戦略と生産技術を研究するシンクタンクとなる。これまでブラジルは、世界最大の生産国でありながら市場戦略で同業者間の協調性がなく、国際相場では先進国の後塵を拝したことが、業界の語り草になっていた。CICの設立によりコーヒー産業の生産技術と市場戦略の粋を集め、現在のシェア四〇%を五〇%に回復する。これまでの研究機関は学術者集団になったが,CICはビジネスマン集団とする。
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ブラジル国内の山羊と羊の頭数は最近二千万頭も増えたが、消費は今一つである。生産地のペルナンブッコ州クロアタ郡の飼育業者は、消費促進のために六〇〇万レアルを投じて種親改良に取り組んでいる。飼育期間は百二十日から百日に短縮し、正肉の付着率も在来種の四〇%から五五%へと向上した。クロアタ郡では山羊の優良精液を輸入し、年間三千頭の山羊に人工受精を行った。また三百頭の種山羊を飼育中だが、精液採取が始まると五千個の受精卵を培養できる計画である。
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南伯地方は干ばつに悩まされながら、煙草の葉輸出で記録を更新した。世界総生産の三分の一を栽培する。リオ・グランデ・ド・スルとサンタカタリーナ、パラナの三州の栽培は、二〇〇四年の五十八万トンから〇五年度に六十万トンを超えそうだ。金額にして〇四年の一四億九〇〇〇万ドルから一七億ドルへ達する見込みとなった。過去には八十五万トンも生産した記録がある。葉巻用の煙草はバイーア州やアラゴアス州で年間、四万トンを栽培する。煙草栽培のライバル国は米国とジンバブエであるが、生産能力でブラジルがはるかに優れる。輸出先は四〇%がEU、二三%が日本と中国、一三%がロシアと東欧となっている。