ホーム | 日系社会ニュース | サンパウロ市北部・平成学院が充実の新校舎=日本語学べる保育園=落成式盛大に=ニーズ増えている中で=将来的には小学部も

サンパウロ市北部・平成学院が充実の新校舎=日本語学べる保育園=落成式盛大に=ニーズ増えている中で=将来的には小学部も

2005年9月7日(水)

 今年三月から建設していた新校舎の完成を受けて、平成学院(浜崎みゆき校長)は五日夜、サンパウロ市イミリン区の平成学院新校舎でイナウグラソンを行った。同院は保育園で、日本語・そろばん教室を併設している。近年日本語学校・学習者とも漸増傾向にあり、その普及にさらに弾みがついた格好だ。式典には地元日本人会の松本昭三会長や沖縄県人会の与儀昭雄会長をはじめ関係者が出席。園児、教室の生徒も参加し盛大に行われた。
 浜崎校長は「ブラジルが春を迎えるのと同時に学院にも春が来ます。日本の文化を伝えながら質のよい教育を子供たちに与えて、日系そしてブラジル社会に貢献したい」と涙声であいさつ。
 約二十年前に子供たちを受け入れ始め、これまでの苦労がようやく形になった感動を伝えた。
 大きなボーロに入刀する場面では、日本の人気グループSMAPのヒット曲「世界に一つだけの花」を園児たちが自然に歌い出して会場を盛り上げるなど、子供たちのパワーがみなぎるアットホームな式典となった。
 平成学院はこれまで新校舎から五十メートルほどの距離にある旧校舎の八教室で、〇歳から六歳までの保育園の園児と、日本語・そろばん教室の生徒、合計百四十人を受け入れていた。 しかし日本語教室の生徒が増加傾向にあり、将来的には小学部も設けたいという考えから、昨年八月に新校舎の建設案が浮上、今年三月に着工した。
 新校舎の敷地は七百平方メートル。保育園が年齢別に七部屋、日本語・そろばん教室が四部屋、和室、柔道場、パソコン室など全部で十七部屋ある。また、百平方メートルほどの庭もあり、木製の遊具が置かれている。
 式典後、新校舎見学をして回った出席者らはこれまでより大分大きくなった学び舎に感嘆の声。
 「素敵な建物で、わたしたちも嬉しい」。生後四カ月から四歳現在まで、同院で育ってきたベアトリス・ロッポモ・ペレーラちゃんの祖母も満足そう。
 「平成のビジョンが気に入ったのと、今は外国語が話せて当然なので日本語も学べる学校を選びました」と、孫を日系保育園に通わせる理由を話した。
 同院の保育園に通う児童のうち非日系は十パーセント程度だが、バイ・カルチャー教育の人気で日系人以外の割合も増えてきているという。
 ブラジル日本語センターの丹羽義和事務局長は同院の新校舎建設について、「今は私立・公立共に日本語を学べる場所が増えている分、ニーズに応えられるよい学校に生徒が集まる」と話している。
 平成学院の電話11・6239・5770。