2005年9月10日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】ここ三カ月間続いたデフレにより、消費者たちは米やフェイジョンの購入時だけでなく、電気代や住宅ローン、家賃などの支払時にもささやかながらデフレを実感し始めた。そうした料金がジェトゥーリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査する総合物価指数(IGPs)で調整されているためだ。
賃貸契約の約八割を始め、電気代や不動産ローンの調整指数として使用される総合市場物価指数(IGP―M)は今年五月以降一・六四%、今年一―八月では〇・七五%低下した。二〇〇五年の年間では二・五%になると予測されている。〇四年は一二・四%だった。
IGPはその六〇%を卸売物価指数が占めており、為替相場の強い影響を受ける。そのため、ドル安傾向が続く中、IGPもデフレ傾向を示すと予想されている。また混入するアルコール卸売価格の低下によるガソリン価格の低下も、IGPの低下に貢献した。
消費者に恩恵を与える一方、不動産会社はデフレの進行を懸念している。サンパウロ市のある不動産会社によると、同社はIGP―Mの低下により、未決済分のインフレ調整で今月一万六〇〇〇レアルの損失が発生した。同社は調整をIGP―M以外の指数へ変更することや未販売物件の値上げを検討中という。