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愛知万博の俳句詩祭=ブラジルからたくさん入選

2005年9月14日(水)

 愛知万博国際俳句詩祭(別称・世界俳句詩祭)から、文協を通じて応募したブラジル在住者関係の入賞、入選者名、と加藤耕子・祭り実行委員長の礼状が、このほど小川彰夫副会長(広報担当)のもとに送られてきた。加藤さんはそのなかで、ブラジルから約七百句もの句が送られたことに感謝。「選句にあたったほとんどの選者が、御地の句に感銘されたように思う」と書いている。
 さらに、作句を一層すすめる言葉として「俳句という世界一短い詩型を通して、地球大交流ができるのも、俳句の詩型の確かさにあり、かつて芭蕉がとなえた不易流行の現在の姿がここにあると思う」と論じている。
 俳句詩祭の入賞、特選作品、入選(氏名のみ)はつぎのとおり。
◇愛知県知事賞
啄木鳥や移民墓地守る移民の子     五十嵐古舟
◇名古屋市長賞
枯園に座せば匂ひて牛の糞
       富重 久子
◇愛知県教育委員会賞
移民船もう来ぬ港鳥雲に
       香山 和栄
◇中日新聞社賞
移民妻みな撫子となり老ゆる      浜田 一穴
◇秀逸
日本茄子ブラジル茄子と籠に満つ    井上 人栄
盆踊りいづれもこの地に果てる貌    山口 正一
旱ばつや野良着を泣かせ牛泣かせ    藤井 憲子
大夕立アマゾン樹海一呑みに      阿久津孝雄
◇有馬朗人特選
啄木鳥や移民墓地守る移民の子     五十嵐古舟
入選 香山和栄、大熊星子
◇栗田やすし特選
大夕立アマゾン樹海一呑みに      阿久津孝雄
入選 井上人栄、三宅昭子、五十嵐古舟
◇森下草城子特選
放牧の馬人を恋ふおぼろかな      伊津野 静
日本茄子ブラジル茄子と籠に満つ    井上 人栄
柿一つ残して収穫終えにけり      武井まこと
◇辻美智子入選 山田富子、富樫羽州、浜田一穴、三宅昭子
◇加藤耕子特選
枯園に座せば匂ひて牛の糞       富重 久子
入選 木村都由子、広田ユキ、児玉和代、山本かおり、栢野桂山
◇金森直治特選
盆踊りいづれもこの地に果てる貌    山口 正一
入選 鈴木静林、伊津野静、井上人栄、香山和栄、栢野桂山、樋口敏明
◇菊井稔子特選
移民妻みな撫子となり老ゆる      浜田 一穴
入選 香山和栄
◇日比野里江特選
旱ばつや野良着を泣かせ牛泣かせ    藤井 憲子
入選 鈴木静林、石坂美代子、牛尼楊子、富重久子
◇藤島咲子入選 伊津野朝民、広田ユキ
◇宮田祥子入選 遠藤皖子、新井知里