ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | チンチン電車の復活を=乗り降り簡単で短距離利用多い=サンパウロ市

チンチン電車の復活を=乗り降り簡単で短距離利用多い=サンパウロ市

2005年9月16日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十一日】昔なつかしい「チンチン電車」をサンパウロ市内に復活させようと執念を燃やしている人物がいる。交通技術公社(CET)で勤続十六年のブラス技師で一九六八年を最後に姿を消した路面電車の復活プランをセーラ市長に提出した。
 このプランはマルタ前市長にも提出したが残念ながら取り上げられなかった。同技師によると都心部の交通の便が悪く、例えばレプブリカ公園からパトリアルカ広場には徒歩で行くしかなく、又ドン・ペドロ広場のバスターミナルから都心に向かうにはメトロの乗り継ぎで、駅の階段を昇り降りする苦労が伴う。この点路面電車だと乗り降りが簡単で短距離での利用者も多く、昔の風物詩の再現を喜ぶ人が多いはずと力説する。現にイギリスのロンドンで五十年ぶりに路面電車が復活したのは良い例だとしている。
 同技師の構想では車両は観光客にも受けるようにモダンなものとし、現在の歩道を走行するように工夫し、車道での渋滞を避け、走行スピードは時速十二キロから二十キロ程度で歩行者の安全を図るというもの。この路面電車は貨物専用、ゴミ収集専用などに利用できる利点もあると強調している。はたしてセーラ市長の目にとまるかどうか?