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留置場から83人脱走=うっぷん晴らしに警官らを暴行=サンパウロ市

2005年9月27日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】サンパウロ市第六十二警察署(エルメリーノ・マタラゾ区)の留置所で二十五日、拘置されていた犯罪者八十三人が集団脱走した。犯罪者は逃走に先立ち署を占拠、署長をはじめ五人の警官に、日頃のうっぷんを晴らすように集団で暴行を加えた。警官らは武器を使用する暇もなかった。全員病院に収容されたが軽症だった。
 脱走は午後一時、昼食を運んできた看守が捕らえられ、四房の鍵を奪われた。収監された八十九人のうち逃げ遅れたのはわずかに六人だった。脱走者らは一部が警官らに暴行を加えている間に正門の玄関から出ていった。付近の車三台が盗まれ、逃走に使用された。拉致された軽自動車の運転手は荷台に二十人が乗り込んだため、一九八二年型の車は坂を上ることができず乗り捨てられたと苦笑していた。このうち七人が出動した軍警に拘束された。
 アウキミン知事は知らせを受け、即刻留置所の閉鎖を命じた。州政府は度重なる脱走事件で、州内の留置所を年内に全て閉鎖し、犯罪者を未決刑務所に収監する方針を打ち出していた。この留置所も十月一杯で閉鎖されるところだった。