2005年9月30日(金)
【エポカ誌三八二号九月十二日】国内での銃器や弾薬の商取引禁止を問う国民投票(レフェレンド)が十月二十三日に全国で一斉に行われる。一億二千二百万人の有権者には義務となり、電子投票機での国民投票は初めての試みとなる。投票は賛成が1の数字、反対が2の数字を押す簡単なもの。これだけのために休日を返上し、長い行列に並ばなければならないわずらわしさに不満の声も挙がっている。
八月にダッタフォーリャが行った意識調査によると、八〇%が禁止に賛成と大勢を占めたが、反対派は十月一日から始まるテレビ無料宣伝でのキャンペーンで巻き返しを図ると意気込んでいる。反対派は政府が率先した銃器追放運動には基本的に賛成だが、銃器販売禁止で国民は銃を持つことができず、自己防衛や正当防衛の道が絶たれるとしている。犯罪者らは商店から銃器を買っている訳ではないという。
犯罪心理学者によると、犯罪者は人を襲ったり人家に侵入する時、相手が銃器を持っているかに一番神経を使うとのこと。今回の販売禁止で国民が丸腰だとわかるとこわい物なしとなり、好き放題にふるまうようになると指摘する。
いっぽうで賛成派は、宗教グループのアンケート結果を取り上げ、銃器を所有して犯罪者に抵抗して死亡した人は、銃器を持たない人の百八十倍に達したとしている。また銃器による死亡率は世界一だが、この中には子供による暴発事故も多発している。また誤射事件も多く、友人や家人を強盗と思い込んで射殺した例もあるとして、いずれも銃器の所有が原因だと指摘している。