ふと気が付けば、イピランガふんふんふん~と鼻歌を歌っている。
必ず両国歌が歌われる、日系団体や県人会の式典取材を重ねるうちに、ブラジル国歌のメロディーを覚えたようだ。
ところで最近の式典で気になるのは、「君が代」の方。歌声がやや物足りない。二、三世が歌うブラジル国歌の声量に押され気味だ。一世の出席者が減っている、世代交代が進んでいる証しだが、ちょっぴり寂しい。
先週末の奈良県人会四十五周年式典はモッカ区の移民博物館の庭にステージを設け、星空の下行なわれた。従来、県人会の会館あるいは文協などで粛々と挙行されてきた県人会の式典も様変わりの時期にあるようだ。
赤や黄のあでやかなライトで演出された、その会場で静かに流れる「君が代」を聞いて、そう実感した。 (大)
05/10/04