2005年10月7日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙六日】労働者党(PT)の不正資金、いわゆる〃メンサロン(裏金)〃を調査してきた議会調査委員会(CPI)の報告書作成責任者のデレガード下議は五日、資金調達に関わった責任者の一人としてジルセウ前官房長官を告発し、議員権はく奪の議決にかけるという報告書を国会規律委員会に提出した。
規律委員会はこの報告書を基に五回の審議を重ねて議員権はく奪を国会に上程するかの結論を出すことになる。規律委員会が国会に上程を決めた場合、これまでのCPIの調査が正当であることが認められ、前官房長官が主張する潔白は否定されることになって国会で議員権はく奪の決議はゆるぎないものと見られており、長期にわたった同官房長官の攻防は最終段階を迎える。
いっぽうで同じくメンサロン疑惑を審議してきた法務委員会は、CPIから告発のあった十三人の灰色議員をクロと断定、同規律委員会に議員権はく奪を前提とした調査を求める決議を行った。この十三人のほかに名前の挙がったジルセウ前官房長官、マベルおよびケイロス両議員はすでに規律委員会の調査リストに含まれていることから今回は除外された。これにより調査対象の議員は十六人に上った。
ジルセウ前官房長官は従来からの主張を曲げず、連邦最高裁に対し、捜査は不十分だとしてCPIおよび規律委員会の調査差し止めを求めて提訴した。これに対しCPI報告書は、証人喚問で、渦中の人物のソアレスオ氏とヴァレーリオ氏とのゆ着、長官夫人のアパート購入資金や就職問題、ミナス銀行とのゆ着など、これまで取り上げられた告発にすべて関与していると断定、不正資金の流れの責任者と決めつけた。
今回新たに告発された議員の内訳はPTが六人、進歩党(PP)が四人、自由党(PL)とブラジル民主運動党(PMDB)および自由前線党(PFL)が各一人となっている。