2005年10月11日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】ルーラ大統領の実兄、ジェニヴァウ・イナーシオ・ダ・シウヴァ氏(通称ヴァヴァー)が事務所を開き、今年に入ってから連邦政府と企業の間を取り持っていたと報告したヴェージャ誌の記事を受けて、野党自由前線党(PFL)とブラジル社会民主党(PSDB)の上議リーダーは同氏が他の政府関係者や労働者党(PT)党員に便宜を図ったかどうか、議会調査委員会(CPI)が調査するよう求めている。
ヴェージャ誌によると、同氏はブラジル病院連盟とアウヴァレス大統領特別補佐官、建設会社とペトロブラス配給会社サンタナ物流部長とを引き合わせたという。同氏は企業の依頼を引き受けた後、面会を求めて、企業の交通費負担でブラジリアへ足繁く通ったことを認め、「大統領と企業が交渉したいと考えているなら、手助けをするほうがいいに決まっている」と述べた。しかし、仕事に対する報酬、金銭の受領は否定した。
大統領府広報局は八日、大統領は実兄が事務所を開設したことを全く知らず、実兄の政府への働きかけは一切受け入れていないと発表した。一方、ジニス大統領府議会対策委員長が数々の告発を受けて大統領府から遠ざかってから、実兄のでしゃばりがひどくなったとみる野党は、「政府にとどめを刺すべき話」「兄は大統領、大統領は兄にとっての問題児だ。政府自体に問題があることが示すように、大統領は問題児だ」と大統領を激しく非難している。