2005年10月14日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】国内でカトリック教の最大イベントとされ、祝日に制定されているノッサ・セニョーラ・アパレシーダの日の十二日、同教会は十四万五千人の信者が全国各地から集まって祈念した。教会広報部では参拝客の公的数字を発表していないが、信者は夜明け前から詰めかけ、午前六時半には教会前広場は身動きができないほどの人の波で埋まった。近隣の町のホテルでは遠方からの宿泊客で数日前から札止めになる盛況ぶりだった。
今年は守護神としての七十五周年記念と同教会設立五十周年記念を迎えてのミサが行われた。八時と十時に行われたミサには教会内に四万人が列席、入りきれない信者は外で祈りを捧げた。アウキミンサンパウロ州知事は信者を代表し、聖書の一小節を読んだ。このほかセーラサンパウロ市長をはじめ政財界、芸能界などの著名人も列席した。
ミサの中では、現在国内で議論されている銃器類販売禁止の是非について触れられ、教会としては禁止に賛成で、銃器の不所持が平和への第一歩だとして、賛成や反対の決定は個人の自由だが、教会は信者に対し反対を勧めると説いた。サンパウロ州知事もこれに同感の意を表した。
同教会は願いを叶えることでつとに有名で、参拝者の中には祈願成就の礼を述べにきた信者も多く見られた。これらの信者は祈願の際に約束したことを実行していた。広場から神体の前まで膝で歩行する人や、自身の身長のローソクを持参したりした。ある女性は約四百メートルの通路を膝歩行し、膝から血を流しながらも不治の病といわれた母親の病気が全快したとし、もう一人の女性は公務員試験にパスしたとして、一生教会に参拝することを約束していた。