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コラム オーリャ!

 無理だけど、欲しいな。そう思う絵がいくつかある。著名なブラジル人画家が日本人を描いたやつなんてのもいい。
 マルファティの「黄色い男性」は美術史に残るし、ギグナルには浴衣姿、黒髪の「日本人の少女」という隠れた名作も。実在した移民がモデルだったら面白い。両作とも近代絵画である。
 逆に、日本の大家がブラジル人を描いた絵にも関心がある。思い浮かぶのは「素晴らしき乳白色」の画家藤田嗣治だ。
 一九三一年に来伯、数カ月の滞在中、リオの名家の夫人から依頼された肖像画がある。それが二十一日まで鑑賞できる。十四日付本紙七面で報じた「第三回青竹展」に特別展示されている。
 「二年前にブラジル生活を始める前から(藤田に)興味を持っていた」リオ商工会議所会頭の所有品だそう。古典音楽通のサンパウロ総領事といい、芸術系の人材が日伯間の要所にいる。(大)

05/10/18