中銀事件容疑者殺される=誘拐された後、ミナス州で=捜査内容知る警官が関与?
2005年10月22日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】セアラ州フォルタレーザ市の中銀から犯罪史上空前の一億六〇〇〇万レアル強の大金を盗んだ一味の一人が何者かに誘拐され、身代金二〇〇万レアルを奪われた事件を捜査しているサンパウロ州警察組織犯罪捜査課は二十日、誘拐された通称フェーがミナス・ジェライス州で射殺体となって発見されたと発表した。
殺害されたフェーは中銀襲撃事件の犯罪グループの一味として連警が追跡していたが、誘拐事件発生にともない警察は犯人の一人と断定して公表した。これにより断定した根拠があるのに逮捕せず、挙句に殺害されていたことに対し、関係者は連警の捜査の落度を指摘している。連警は何の釈明もしていない。さらに誘拐犯一味は「連警」を名乗ってフェーを連行し、しかも二〇〇万レアルという法外な身代金を手中にしていることから、捜査に内通している警官がからんでいると見て当局は捜査している。
フェーはサンパウロ州との州境のミナス・ジェライス州カマンドカイア市フェルノン・ジアス道の道端で遺体となって発見され、ポウゾ・アレグレ市の法務鑑定所に身許不明で保管されていることがDEICの調べで判った。死体は九日午前九時、付近の農民が発見して警察に通報したもので、顔面や胸部にピストル弾七発が撃ち込まれていた。
手には手錠をかけられたような跡があり、ズボンが足元まで下げられていた。これは軍隊が敵兵を捕えた際に逃亡しないように取る手段で、これによりフェーは車から降ろされてその場で射殺されたとみられている。家族は九日午前一時ごろ、犯人らに身代金を渡しているので、フェーはその後現場まで連れてこられて殺害された模様。
フェーは七日夜、仲間十四人とピニェイロス通りのナイトクラブで遊び、外に出たところを連行された。連警はこのうち十人が中銀事件の一味だと公表しているが、何故野放しにしていたかは明らかにしていない。十人は連警と聞いていち速く逃走したが、残った仲間の供述から犯人二人のモンタージュ写真が作成された。また身代金を運んだ弁護士でフェーの義兄の証言から、さらに二人のモンタージュも作成して手配した。
フェーは中銀襲撃で七八メートルに及ぶトンネル工事を担い、費用三〇万レアルを投じ、分け前は三五〇〇万レアルだったと言われている。過去に麻薬売買、強盗などの容疑で逮捕され刑務所に収監されたが、六カ月後の二〇〇一年四月に脱走している。関係者は脱走犯として逮捕した後、中銀事件を取調べるのが正当だったとして連警の捜査に疑問を抱いている。