海自潜水艦の隊員らの大麻汚染に始まって和歌山県でのエアガン連続発砲の犯人も覚せい剤を使用していた。麻薬や覚せい剤は暴力団などの特殊な世界のものとばかり思っていたが、今や普通の人々にも浸透していると見ていい。潜水艦7隻のうち5隻の隊員が大麻を吸引していたのだから事態は重大である。しかも、麻薬・覚せい剤の愛好者は増えている事実にも目を向けたい▼歌手のDAISI(梶木大士)も覚せい剤で執行猶予はついているが懲役の判決を受けているし、芸能界での汚染度も広がっているらしい。なにしろ―民主党の小林憲司元衆議までが覚せい剤を吸引し逮捕されているのだから驚くしかない。小林はアメリカへ留学したのが売り物なのだが、勉強のほかにも余計なものを覚えてしまったようだ。選挙の最中にも秘書らと悪魔の粉を吸っていたと自供している▼麻薬・覚せい剤は脳を侵し暴力性を高めたりする弊害が大きい。身体的な病弊に陥る例も多いし法律でも使用を禁止しているけれども、利用者は増えているのが現状である。広い意味ではコカインやエフエドリンも含まれるし、害悪があると知りながらも一度使い始まると止めるのが難しい。今は「エクスタシ―」と呼ばれる幻覚作用の強いMDMA(合成麻薬)が流行り一錠が5000円ほどで販売されているが、原価は5円▼これらを使うと多幸感と強烈な快感を覚えると云う。覚醒や幻覚作用もあって現実から逃避する夢幻の世界に浮遊する快感があるらしい。だが、このまま放置すれば麻薬王国になりかねない。 (遯)
05/10/25