ホーム | 日系社会ニュース | きめ細かな映像PR=ハイビジョン祭控え=NHK

きめ細かな映像PR=ハイビジョン祭控え=NHK

2005年10月27日(木)

 十一月にブラジル四都市で開催される「NHK番組ハイビジョン映像祭」で放映が予定されているNHKの高精細映像システム「ハイビジョン」が二十六日、サンパウロ市モルンビー区のショッピング・スル内映画館で報道陣に公開された=写真=。
 画面の走査線の数は一千百二十五本と通常の二倍あり、情報量は五倍。きめ細かな映像が特徴だ。
 公開されたのは、日本の四季折々の代表的な風物を紹介する十分間の番組「Yоkоsо Japan」と、開局八十周年を記念して制作されたブラジル日本移民ドラマ「ハルとナツ~届かなかった手紙~」(全五話)の第一話。
 NHKサンパウロ支局の中島昇支局長は「ブラジルでもアメリカ式か日本式のハイビジョンシステムの導入が検討されていると聞いている。日本式の良さをみてほしい」とあいさつ。
 また、同局が総力を挙げて取組んだという「ハルとナツ」について、「日本では二十パーセント程度の視聴率を記録するほど評判だった。こちらの局に買ってもらえたら」と話した。
 放映後の会見で、報道分野で関係強化を進めているバンデイランテス局が購入する可能性を問われると、「社長を始め日本に理解が深い会社。(決まれば)喜ばしい」と語った。
 NHKは一九七〇年代からハイビジョンシステムの研究を開始。現在放映されている番組の七―八割はハイビジョンカメラを使用して撮影されているという。すでにハイビジョンの十六倍の情報量を誇る「スーパーハイビジョン」の開発にも成功し、さきの「愛・地球博」(愛知万博)でも公開された。
 映像祭は十一月六日・ロンドリーナ(テアトロ・マリスタ)を皮切りに、十二日・カンピーナス(インスチツト・クルツラル・ニッポ・ブラジレイロ)、十六日・サンパウロ(ホテル・グラン・メリア・ワールド・トレード・センター)、二十日・ブラジリア(アカデミア・デ・テニス)で行なわれる。
 上映作品は「ハルとナツ」の第一話と、一九六八年日本を出航したあるぜんちな丸に乗船した南米移民のその後を追ったドキュメンタリー「移住31年目の乗船名簿」の二本。