「ふるさと」の定義は難しい。特に移民は、自分が生まれた日本が必ずしもふるさとになるわけではない。
「やっぱり一番初めに入植したところがふるさとよ。何もないところから木を切って開拓して・・・」。日本に帰りたいという想いもあったが、今は家族のいるブラジルが故郷らしい。
そうかと思えば「ふるさとを探しています。日本も、はじめに入植したところも今やまったく姿を変えた。あえていうなら母が育った町でしょうか」。親、兄弟が日本にいる人は「日本が帰る場所だ」と言う人もいる。
割とみなが口をそろえるのは、今住んでいるサンパウロ市はふるさとにはならないということ。ある人が言った。「みんながふるさとって思ってない所で百年祭をするってんだから、愛着が湧かないし、そりゃ案もまとまらないよね」。 (南)
05/10/29