2005年11月1日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十九日】ブラジル中央銀行が二十八日に発表したデータによると、九月の外国直接投資(IED)の流入額は四三〇〇万ドルと、一九九五年以来低いものとなった。前年同月には六億四六〇〇万ドルが流入、中銀自体も三億ドルと予想していたが、それを大きく下回った。
今年一―九月の総計でIEDは一一八億ドルに達し、国内総生産(GDP)の二・〇三%を占めた。前年同期は一二四億ドル、GDP比二・七五%だった。過去十二カ月間の合計は一七六億ドル、GDP比は二・四〇%。
中銀経済部のロペス部長は、九月のIED減少はブラジルに進出した外資系企業の国内企業への株式などの売却が同月に集中したためと説明した。売却の具体的内容については明らかにされなかったが、外資の流出とみなされるこうした売却は九月に九億一〇〇万ドルに上ったという。メイレーレス中銀総裁もパリで、今回の結果は通常範囲内とコメントした。
十月にIEDの流入は改善した。二十四日までに六億ドルが流入し、月末までに八億ドルに上ると中銀は予測。例年十一月と十二月にIEDが増加することを踏まえ、今年のIED予想一六〇億ドルを中銀は維持している。