2005年11月4日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二日】十月度の対外貿易は、輸出入および経常収支黒字ともに過去最高記録を更新した。このために今年一月から十月までの十カ月間で、いずれも昨年の総額を上回るという快挙を成し遂げた。
今年十カ月間の輸出累計は九六六億二三〇〇万ドルとなり、昨年一年間の総額九六四億七五〇〇万ドルを早くも追い越した。輸入は六〇二億七〇〇〇万ドル、貿易s黒字は三六三億五〇〇〇万ドルと、いずれも昨年を上回った。
十カ月間の累計を比較すると、輸出は昨年が七九一億ドルで今年は二二・一%増、輸入は同五一〇億ドルで一八・一%増、黒字は二八一億ドルで二〇・五%増をみた。十月度は輸出が九九億ドル、輸入が六二億一〇〇〇万ドルとなり、貿易黒字は三六億八〇〇〇万ドルと好調に推移した。
輸出入の総額は十カ月間で一五六八億ドルとなり、昨年同期の一三〇一億ドルを上回った。貿易黒字は過去十二カ月間で四二〇億ドルを記録した。これは今年の政府目標の数字だ。
ただ、十月下旬に一日平均の船積実績が減少したことを懸念する向きがあり、政府はこの傾向の調査に乗り出した。しかし関係者は二十八日の公務員の日による休日と、連警のストによる税関手続きの停止が原因だとして楽観視している。
政府当局は口蹄疫発生による各国の輸入禁止で、輸出の落ち込みが心配されたが、これに替わるコモディティが好調に推移していることから、政府の掲げている今年の輸出目標の一一七〇億ドルは達成できるとの見方を示している。
十月度の牛肉輸出は、口蹄疫の発生で昨年十月度に比し一四・四%の減少となった。今年の政府目標は二六億ドルで、これまでに二〇億八六〇〇万ドル船積されていることから、残りは五億ドルとなっている。
口蹄疫による各国の輸入禁止が一部長引くことを考慮して政府はこの程、輸出目標を二三億ドルへと下方修正した。しかし鶏肉と豚肉を含む全精肉の輸出目標は八〇億ドルと現状を維持した。鶏肉は昨年十月度対比一〇・九%増、豚肉は五六%増と増加している。さらに牛肉の輸出落ち込みは、これらのほかに大豆や鉄鉱石などのコモディティを含むと二四・一%の伸びを見せていることから、全体の推移は順調だとの見解を示している。