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大統領、予算の執行急ぐ=財政黒字増、来年の選挙見据え

2005年11月4日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙三日】今年一月から九月までに連邦政府のプライマリー黒字(債務償還前の黒字)が八六五億二〇〇万レアルを記録、国内総生産(GDP)の六・一%に達し、目標の四・二五%を大きく上回ったことを受けて、ルーラ大統領は来年に終了予定の公共工事など予算の執行を加速するようロウセフ官房長官とベルナルド予算管理相に命じた。
 官房長官と予算管理相は先月三十一日から五日にかけて予算の執行について各省庁と折衝を行い、今年の予算執行の加速と来年第1・四半期の優先案件の確定を求めている。
 マクロ経済政策に自信を深める大統領は、来年の大統領選で野党候補が攻撃対象にするとみられる社会分野で成果を示さなければならないと考える。社会政策の柱となる家族支援金も、目標―二〇〇六年までに一千百万家族に支給―を達成するため、すでに財務相に予算の執行を要請した。
 政府関係者らは、本年末に同黒字はGDPの四・六%前後に達すると予測する。パロッシ財務相は五%への引き上げも検討しているが、大統領は同黒字が目標に近いレベルになることを望んでいる。