最近、パラグアイに行った際、DVDを六十枚ほど買い込んだ。で、ほとんど見ていない。
かつて、リベルダーデには数軒の映画館があり、封切り映画ともなると長蛇の列が出来たとも聞く。〃唯一の娯楽〃だった映画を今も好きな人が多いことは文協の水曜シネマの好評ぶりからも分かる。
日本でも同じだったろう。そういえば、父も映画に詳しかった。祖母が飼っている猫の名前は「クララ」。由来はクララ・ボウだった。
先日、七十代の男性と話す機会があった。コロニアで映画同好会を作り、会報まで作っていたという。往年の俳優の名前がスラスラ出る。見たときの状況まで覚えている。
いつでも好きな映画を見ることができる今とは想像力、集中力が違うような気がする。そんな時代を羨ましく思うのは贅沢だろうか。 (剛)
05/11/4