2005年11月5日(土)
中央銀行は三日、ブラジル人や企業が外国で保有する資金が二〇〇四年末時点で九三二億四三〇〇万ドルに達したと発表した。〇三年比で一二・八%の増加。うち六九一億九六〇〇万ドルは企業による直接投資で、残りは融資や外国債購入など。二〇〇億ドル近くはカイマン島などカリブ地域のタックスヘイブンに向かうという。
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サンパウロ州農務局長官は三日、同州マリーリア市の農場で一日に呼吸器系疾患が原因で死んだ雄鶏が鳥インフルエンザに感染していた可能性を全面的に否定した。渡り鳥のカモが農場近くに飛来しないこと、他の鶏が死んでいないことが根拠だが、同農場は閉鎖され、検査のため三十羽の血液が採取された。
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サンパウロ州軍警はサンパウロ(グアルーリョス)国際空港で警戒に当たっている軍警五十人を十日以内に十五人に削減すると決定した。空港内には連警もおり、パソコン強盗などは空港を出た道路上で犯行に及ぶため、五十人の配置は平均より多いというのが理由。連警は窃盗や強盗事件は管轄外で取り締まらないと言明。
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連邦警察は三日、メキシコ経由米密入国のあっせん業者六人をサンパウロ州とロンドニア州で逮捕した。業者はこれまでにあっせん費用として一人当たり三万レアル、合計で七五〇〇万レアルを徴収、毎月百二十人の密入国の手引きをした。二〇〇四年以降ロンドニア州の旅券発行が二〇〇%も急増したため、連警は不審に思い捜査を開始した。業者は米国内の共犯者と共謀し、タコ部屋へブラジル人労働者を送り込んでいた。密入国あっせんに平行して、業者はマネロンや不正送金なども常習としていた。