2005年11月8日(火)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙六日、七日】ブラジル中央銀行は、社会経済開発銀行(BNDES)を昨年一月から八月にかけて監査した結果、銀行や非金融機関に行った融資が十分なリスク評価なしに行われ、融資審査がズサンだったと評価している。
両行がやり取りした文書では、BNDESの融資手続きには八カ所の法律違反、十五カ所の欠陥に加え、通貨審議会(CMN)の規定違反があると中銀が指摘している。BNDESは違反の大部分を認め、二〇〇四年十二月に改善計画を提出したが、中銀は不十分とみなし、BNDESは今年七月に新たな計画を再提出した。
BNDESは事実上長期融資を実施する唯一かつ最大の銀行で、融資総額は過去二年間増加を続け、〇五年度に五〇〇億レアルに達する見通しとなっている。中銀は返済不能となるリスクに応じて決められる金利、スプレッド・リスクを定めるシステムをBNDESが持っていないと評価、また内部基準に従わずに、ある融資先の債務支払を中止したことも指摘した。
BNDESは融資に対する債務不履行の割合が昨年上半期の〇・九一%から同年末に〇・六四%に低下し、これは国内の平均である五・七%より低いと報告している。
同行元総裁のレッサ氏は六日、ブラジルの発展に貢献するBNDESを中銀がつぶそうとしているとメイレーレス中銀総裁を非難した。一方、メイレーレス総裁は、BNDESを批判した報告書は読んでいない、債務不履行率も国際基準内で、BNDESの業務に対する評価は概ね肯定的なものだと述べた。