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中銀総裁、景気の減速認める=政治危機との関係は口濁す

2005年11月9日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙八日】スイスのバーゼルで開かれている国際決済銀行(BIS)定例中央銀行総裁会議に出席しているメイレーレス・ブラジル中央銀行総裁は、インタビューでブラジル経済の現状と見通しについて語った。
 以下は質疑応答の要旨。
 【ブラジル経済の成長について】他国と同様、ブラジル経済も右肩上がりの成長を続けるわけではない。昨年末に加速し始めた成長は今年第2・四半期には五・七%にまで達したが、第3・四半期は大幅な減速が指標に表れている。
 【減速はどの程度か】まだわからない。中銀は四半期ごとの予想を行わない。第4・四半期の景気回復を期待する。したがって、今年の予想成長率は三・四%のままだ。
 【減速理由は?】急成長となった第2・四半期の調整とみられる。
 【政治危機が景気へのブレーキとなったのか。BISは政治危機の解決が景気回復につながると発表したが】政治危機と関係があると述べるのは時期尚早だ。BISの発表は中期的観測だと思う。
 【来年に選挙があるが、経済政策に変更はないか】マクロ経済政策の方針に変更はないと考える。
 【公共投資のため財政黒字をそんなに高く設定するなとの声が政府内にある…】政府の政策は首尾一貫している。経済政策の決定すべてにプラスとマイナスの両面がある。政府が適切な経済政策を打ち続けることが重要だ。