ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | USPで女性総長誕生へ=71年の歴史で初めての出来事

USPで女性総長誕生へ=71年の歴史で初めての出来事

2005年11月10日(木)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ総合大学(USP)では八日、総長選挙の決選投票が実施され、その結果、七十一年の歴史の中で初の女性総長が誕生する見通しとなった。
 候補者三人が戦った決選投票では、薬学が専門で大学院長のスエリ・ヴィレラ氏(51)が、投票数三百のうち百五十四票を獲得して、推薦リストのトップに名が掲載された。二番目は文化担当理事のアブレウ氏、三番目は副総長のクルース氏。同大学の総長を任命するのはアウキミンサンパウロ州知事だが、リストのトップの人物を任命するのが慣例となっている。二十六日までに新総長が発表される予定。
 選挙での勝利についてヴィレラ氏は、自身の考えと提案が評価された結果で、女性であることは総長就任に何らマイナスとならない、女性総長の誕生は「パラダイムの転換」を意味すると述べ、大学の基盤となる学部教育に力を注ぐ考えを示した。
 ヴィレラ氏はミナス・ジェライス州イリシーネア市出身。同大学薬学部リベイロンプレット校を七五年に卒業後、修士号、博士号を取得、講師を経た後、九六年に栄養・毒物・診療分析学部教授に就任した。
 過去の総長選挙では、九七年に当時のクラシウシキ副総長が女性として初めて総長推薦リストに掲載されたが、二番目だったため総長には任命されなかった。