2005年11月12日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十一日】交通技術公社(CET)のデータによると、サンパウロ市内のロジージオ(都心車両乗り入れ規制)違反者に対する罰金の徴収額が、セーラ市政が発足した今年一月から十月までに六五万レアルに達し、前年同期の三三万七〇〇〇レアルに比べほぼ倍増した。
大幅に増加したのは、「取締りショック」と名打った、交通監視員や今年下半期以降始まった速度取締りレーダーを利用したプレートナンバー撮影といった、ロジージオ取締り強化策の結果による。ロジージオを遵守する運転者の割合は、同規制が始まった九七年の午前九〇%・午後八五%から、二〇〇四年にはそれぞれ八四%・七七%に低下していたが、〇五年十月には八八%・八二%にまで回復した。
CETは取締り強化により、一日当たり四万台の自動車の通行を削減できたとしているが、それが実際どのような効果を交通状況にもたらしたかは把握していない。今年十月の平均渋滞距離は午後で一一七キロと前年同月の一二四キロから減少したが、午前は逆に八一キロから八四キロに増加している。
〇六年には罰金徴収額が〇五年の五〇%増になると市長は見積もるが、一部の市会議員やCET幹部職員は徴収額の増加を批判する。取締りは交通安全を脅かす信号無視や運転中の携帯電話使用を優先し、また標識の整備と運転者への教育を促進すべきで、渋滞解消策は公共交通機関の整備・利用促進が有効で、ロジージオは決定打にならないと主張している。