2005年11月17日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】各国政府代表者や非政府団体(NGO)が参加し、チュニジアのチュニスで十六日から十八日まで開催される国連情報社会会合では、インターネットのあり方が議題の中心となりそうだ。
同会合は先進国と開発途上国や貧困国の間に横たわるデジタル格差の縮小を目的とする。十三日から十五日まで実施された準備会議では、多国間相互的で透明性の高い管理を目指す、インターネット関連団体や企業をメンバーとする「インターネット政府フォーラム」の設立が提案された。
ブラジルは中国やイランといった途上国のように、同フォーラムの設立を強く支持している。インターネットの生みの親で、直接的ではないにしても事実上それをコントロールする米国は、こうした国際機関の設立に抵抗する構えを見せている。
現在、米国カリフォルニア州に本部を置く民間機関のアイキャン(Icann)がアドレス登録などの標準化や割り当てを行っている。同会合ではEU(ヨーロッパ連合)も新しし機関の設立提案を支持、反対する米国の立場は厳しいものになりつつある。
同フォーラムは国連事務局が二〇〇六年上半期にも設立し、最初の会合が〇六年内にも実施される見通し。設立に向けては紆余曲折も予想されるが、七年前は一国がすべてをコントロールしていることも知られておらず、今はこうした問題が議題に上るようになったとウツミ国際電信連合事務局長は設立について楽観的姿勢を見せている。