2005年11月19日(土)
きょう十九日、あす二十日と県連主催の第二十三回移民のふるさと巡りが行われる。それに先立ち、網野弥太郎顧問、中沢宏一会長、音楽家の島田正市さんらが発起人となって「学ぼう語ろう歌おう日本移民史」と題した勉強会が、十八日午後一時から宮城県人会館で開催された。
これは「百周年に向けて改めて移住地を辿り、勉強会を開くことで移民史に対して関心を持ってもらおう」という想いで始められたもの。今回は東山農場、リベイロン・プレット、グアタパラ移住地を訪れるため「モジアナ地方の日本移民」をテーマに、サンパウロ人文科学研究所の宮尾進顧問が講師をつとめ、勉強会が行われた。初期移民の生活状況を中心に、当時一番盛んだと言われていたカフェの歴史についても説明した。
その後は、NHKテレビ番組「ハルとナツ」でも歌われた「移民歓送の歌」を斉唱。島田さんが音譜と前奏をつけた。戦前移民の桜庭喜太郎ブラジル郷土民謡協会会長は「これは自分が覚えているのとは少し節が違う」と自身が歌ってきた歌を披露した。参加者の中には「やはり歌はどんどんと変化してきたんだろう。ほかにもたくさんの歌い方があるはず」と話していた。
最後に網野顧問は「県連の役員をやらせてもらって、ますます先人の想いを考えるようになった。移民百年の足跡を日本の日本人に知ってもらいたい。日本の小中学校の教科書に移民の歴史を載せてもらう運動をしようと思う」と提案。中沢会長も「時間が過ぎると移民のことに関心をもたなくなる。古い移住地にたくさんの人が行くべき」だと話した。
これからは同様の短期ふるさと巡りを二ヵ月に一回のペースで行っていき、それに付随して勉強会も定期的に行っていく予定だ。