2005年11月23日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】今年八月にセアラ州フォルタレーザ市の中銀で一億六〇〇〇万レアル強が盗まれたという史上最大の盗難事件で、犯人の分け前を同じ仲間のグループが分捕る事件が、また発生した。警察では巨額の分け前を狙った仲間割れ事件が今後も多発するとみている。すでにサンパウロ市で十月、犯人の一人が誘拐されて身代金に一〇〇万レアルを奪われた後、殺害される事件が発生している。
今回の事件はセアラ州イラウスーバ市で十八日、盗難事件の共犯として逮捕された男の妻が十数人のグループに誘拐され、分け前の一部を強奪された。グループは妻を金の隠し場所に案内させて土中の金を奪った後、解放して三台の車に分乗して逃走した。
奪われた金額は不明だが、警察の調べによると共犯者は分け前として五〇万レアルから一〇〇万レアルを受け取って隠した模様。この共犯者は中銀が契約した警備会社の社員で、盗難グループを手引きした罪で逮捕された。
サンパウロ市での第一の事件も仲間の仕業と見られているが、当局は二十一日、誘拐に加担した市警組織犯罪課のエリート警官を逮捕した。このほか軍警を含む三人を逮捕して取調べているが、背後に中銀盗難グループがいると見て追及している。