2005年11月29日(火)
前年度まで三井住友銀行基金の学術研究、功労者への表彰式、コロニア文芸賞などと共に開かれていた山本喜誉司賞の授賞式。参加者が少ないのでは、と危ぶむ声もあったが、約百八十人が出席した。同賞創設四十周年ということもあり、各団体に広く参加を呼びかけたという。今年、文協内の小委員会から昇格した選考委員会は現在、受賞者たちの活躍ぶりを記録しており、記念誌も出版する予定だという。やはり、コロニアの原点は農業。同委員会の活動に期待したい。
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援協巡回診療班がこのほど、ブラジリア方面での診察を終えて帰聖した。同方面は赤字額が少なくなく、巡回先(首都近郊だけ)を七カ所から五カ所、五カ所から三カ所に減らすなどして経費削減に努めてきた。ただ数地区を一つの日系会館に統合して実施するといっても、所属していない会に足を運ぶのを〃遠慮〃し、受診者数が伸び悩む恐れもある。今年は昨年同様、二百六十人が診察に訪れた。一年間に九人が死去、その家族が抜けた地区も。
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ロンドリーナ市の話。二世の男性が軍警で旅券を取った。帰宅したら、見知らぬ男が待っていた。出稼ぎ斡旋業者だった。「旅券を取得したそうですね。出稼ぎのためですか」。どうしてそんなことを知っているのか。問い詰めると、「軍警で聞いた」。情報が筒抜けになっていたというわけだ。リベルダーデ区の出稼ぎ斡旋業者の談。
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去る日曜日午後四時頃、文協ビルのガルボン・ブエノ街側に面した壁のタイルが剥落して歩道に落ちてきた。歩道から上を見上げると、カギ括弧(かっこ)状におよそ九十平方センチメートルぐらい剥がれていた。老朽化しているとみられる。さらに剥がれる可能性がありそうだ。歩行者や援協診療所に入ろうとする人は、頭上が危険だ。補修が行われるまで要注意。