会員向けの健康保険をつくってほしい──。援協の地区委員総会(二十六日)で、委員の一人が上層部にそう要望した。昨年も同様の声が出ており、身近な大問題であることが改めて分かった。
日系人医師が、日本語で診察する病院がある。それなら、日系人が診察を受けやすい仕組みもつくってほしい、ということなのだろう。
知人が先ごろ、心臓の手術をした。保険に未加入だったので、入院費を含めて治療費が十万レアル近くに膨らんだ。これから長期の月賦で支払っていくのだという。
創立の精神に即せば、困窮した日系人を救うのは援協の使命だ。医療費は先進国並みに高く、保険に手を出せば組織の屋台骨が揺るぎかねない。その胸の内は苦しい。
統一保健システムは、身分証明書一つで診てもらえる。しかし、診察や検査の予約が数カ月遅れるというし…。 (古)
05/12/01