2005年12月02日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】女性の社会進出が急速に進み社会経済にも大きく貢献している。多数の分野で男性の活躍を上回り、上回らない分野では格差が縮まっている状態となり、まさにウーマンパワーを全開させている。
ブラジル地理統計院(IEGE)が昨年の女性活動状況をとりまとめたもので、昨年の女性の職場進出は前年対比三・二%増の二百七十万人となった。このうち新規採用となったのは百五十一万一千人で、男性の百十四万三千人を上回った。これにより女性の労働人口は四五・六%に達し、これまでの最高だった一九九五年の四四・六%を上回る史上最高を記録した。とくに南部地区では五二・八%と驚異的数字を見た。
就労で最も多いのはやはり家政婦などの家事労働で、女性が九三・三%を占めた。最低は建築分野の二・五%だった。男性を上回った分野ではほかに、教育、保健、社会福祉関係(七七・四%)と団体活動(五八・六%)で、宿泊と食料関係では男性の五〇・二%に対し女性は四九・二%に対し女性は四九・八%とほぼ均衡した。
しかし収入面では女性が見劣りする。昨年の全国平均月収が七三〇レアルに対し、女性は五八〇レアルで男性(八三五レアル)の六九・五%に甘んじた。アナリストによると、職場での経験不足と歴史的観念から女性の昇進への道はまだ開かれておらず、また労働条件や残業がないことで、収入が少ない原因となっているという。
教育面では女性が優っている。文盲率の全国平均は男性の一〇・八%、女性が一〇・二%と大差ないが、十歳から十四歳の年代では男子の四%に対し、女子は二・三%と優位となった。就学期間は女性が七・九年、男性六・九年と一年の開きがある、また労働人口のうち十一年以上の学歴を有する女性が四〇%なのに対し、男性は二九・二%となっている。