2005年12月02日(金)
(4)アマゾン観光
◇1◇ アマゾン観光の目玉は、マナウスから数十キロ離れた森林の中のジャングルのロッジに滞在し、現地ではワニ狩り、カボクロ(現地人)の村を訪問、ピラニア釣り等を楽しむことにある。
九月十六日、小舟に乗ること約二時間。マナウスの北西六十キロ地点で、ネグロ川の国立公園内にあり、アナヴィリャース群島の始まりの部分にあるジャングルのホテルにいった。ホテルといっても森林のなかの言わば山小屋である。船着場から木製の歩道橋を長々と歩き高床式の建物に着く。現在は乾季であり、橋の下には土の部分もあるが、雨季に入ると一面水で、水上ホテルの様相になる。
ホテルの入り口では、沢山の野生猿やオウムなどが出迎えてくれる野趣がある。マナウスの年間平均気温は二十七度Cだそうであるが、当日は、暑いという感触はなく、プールもあったが泳ぐ気は全くおこらない。
夕食は、マナウスのホテル同様にバイキング方式であるが、川魚の水炊きであるカルデラーダと思われる料理や、アマゾンの名物料理であるバナナの揚げ物がふんだんにあったのが印象的であった。
◇2◇ 食後、たまたま当日行われた先住民の踊りを見に行った。パリンチンスで行われるアマゾン最大のお祭りにボイ・ブンバー というのがあり、その迫力と豪華さは世界的に注目されているとのことであるが、この日の出し物は、多分ボイ・ブンバーの流れを汲む踊りと思われる華やかで力強い踊りであった。音楽は打楽器によるもので、ブラジル音楽の原点ではと感じられた。
● アマゾネス 奏でる太鼓や サンバの音(ね)
◇3◇ ホテルというかロッジというか、いずれにせよジャングルにある。設備が完備されていることはない。何かの理由で、電気を使いすぎると停電が起こる。この日はどういうわけか、たびたび停電があったが、一旦停電になると月明かりでもない限り、真っ暗闇である。
最近の生活では経験がない暗闇で、室内にいても不安にかられる。足元もおぼつかなく全く動けなくなる。早々に売店で懐中電灯を入手しこれに備えた。
● 停電は 日常茶飯事 ジャングルロッジ
先住民の踊りが行われた場所は、ホテルの建物から数百メートル離れたところにある。危うげな歩道橋を渡っていかなければならず、足元を注意するため懐中電灯を照らしていたら、歩道橋の下の岸辺や水面に数多く光輝く点がある。いたるところ輝く点が数十個ずつあり、初めて見ると結構感動的なものであるが、その正体は、懐中電灯の光に反射していたワニの目。落ちたら大変と緊張しながら歩いたものである。
● 暗闇に ひかるは鰐の反射眼(はんしゃがん)
ワニ狩には、ワニの目が電灯の光を反射する原理が利用される。
(岡本弘昭さん通信、つづく)
■ブラジル雑俳紀行―俳句で旅行の印象作る―=連載(1)=治安上トラブルなく=食あたりも一切なく