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好調続く煙草栽培=生産者に転作の意思なし

2005年12月07日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十一月十三日】ブラジルは煙草の生産管理とリオ・グランデ・ド・スル州の栽培に関する国際協定を修正した。国際協定は段階的に煙草の作付けを減らし、他の作物へ変更を奨励するものだったが、煙草の消費量が減少する様子もなく、栽培者は他の産物へ変更する意思も無い。
 煙草栽培者の生活水準は、目に見えて向上している。木造家屋はレンガ造りに、テレビや電話、冷蔵庫が入る。どの家庭でも乗用車やバン、トラクターを購入。子供を街の学校へ通学させられるようになったと喜んでいる。
 一世帯当たりの収入は二〇〇四年に降雨不足のため減収したが、平均で月収一二〇〇レアル。他の作物栽培者よりは良い。煙草栽培は小規模農業だが、反当り収入は他に比較して非常に有利といわれる。その代わり手間のかかる仕事である。
 煙草栽培は一家総出の稼業である。収穫期の四カ月は早朝から深夜まで、日曜日も祭日もない。煙草栽培者の悩みは、政府が国際協定に調印しているため原則として他の作物と兼業せねばならない。兼業しないと協定違反で農業融資を切られる恐れがある。
 煙草の国際市場では喫煙抑制キャンペーンが行われているが、消費絶対量には変化がない。消費市場は落ち着いている。煙草栽培に従事しているのは現在、同州で一万二千世帯。また他の作物栽培で農薬中毒となり、煙草へ変更した生産者も多い。