2005年12月07日(水)
法務省の経済法務局(SDE)は二十八日、フリボーイを始めとする精肉処理場十社が牧牛買い付けのため闇カルテルを構成したと告発した。闇カルテルの告発は全国牧畜連盟(CNA)が行った。闇カルテルの構築はオレンジ・ジュース業界で告発され、かんきつ類生産者が多大な損害を被った。牧畜業者は、その轍を踏まないように注意している。容疑は三月に始まり、六月から立ち入り調査が行われカルテルの立件に至った。口蹄疫問題で揺れる精肉業界は、闇カルテルの嫌疑で新たな試練を受けている。闇カルテルに融資の便宜を図ったとして銀行筋も共犯容疑をかけられた。銀行は牛肉輸出が急増した精肉業者に目を光らせている。
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バイオ安全法がようやく制定された。しかし、細則をめぐっては遺伝子組み替え(GM)賛成派の農務省と産業開発省、科学技術省と反対派の環境省と保健省、法務省、農地改革省の戦いはまだ終わっていない。国際市場でのGM作物の扱いに関する基準設定のため百二十五カ国がカルタヘナに集まる。その準備会議が〇六年三月、クリチーバで開催される。国際市場でのGM輸出に乗り遅れないよう反対派を説得する術がまだ分からず、政府は狼狽している。カルタヘナではGMの定義や責任の取り方、環境阻害の保障、人体の健康へ及ぶ悪影響への保障、リスクの評価、データベースの立ち上げなどが論議される。問題は航行中のGM作物をどのように確認するかにかかっている。
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トヨタのバンデイランテスが、ペルナンブコ州のアグレステ地方でマイクロバスに改造され活躍している。マイクロバス「トヨテイロ」は、砂地であれ沼地であれひるむことがない。未明の朝四時、老若男女満員の乗客と鈴なりの荷物を積んで出発。運転手にしてみれば、月収六〇万レアルの輸送業として魅力の商売である。草分けは同州マドレ・デ・デウスに始まり、三十八郡でマイクロバス・トヨテイロ千三百台が次々開業した。正規に登録した運送会社は八社だけ。あとはモグリである。市へ税金は入らないが、市の活気が急変したという。毎月全国から四十台のバンデイランテスが運びこまれ、マイクロバスに早変わりする。