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統一乗車券に落とし穴=高齢者対象年齢の差が問題に

2005年12月09日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】今月末からバス、メトロ、鉄道の統一乗車券(ビリェッテ・ウニコ)が発効となるが、無料乗車の対象となる高齢者の対象年齢が異なるため、統一乗車券ではなくなった。
 無料乗車の規定がサンパウロ市とサンパウロ州で異なるためで、サンパウロ市は市内路線バスの無料対象を女性六十歳以上、男性六十五歳以上としているのに対し、サンパウロ州が管理しているメトロとメトロポリタノ鉄道(CPTM)で、男女の差なく一律六十五歳以上となっている。このため六十歳以上六十五歳未満の女性は、無料で市営バスを利用できても、その後メトロと鉄道は二・一〇レアルの乗車券を購入しなければならず、当初は改札口で混乱が起きるとみられている。
 そもそも高齢者待遇法は二〇〇三年十月に施行され、全国で一律六十五歳以上と規定されたが、これを六十歳まで引き下げるのは地方自治体の自由となっている。このためサンパウロ市とサンパウロ州は、異なる措置が取られている全国でも数の少ない例の一つとなっている。今回のビリェテ・ウニコでは、サンパウロ州はサンパウロ市と同じ措置を取るべきだとの声が高まっている。