ヴァリグ航空に救世主出現=ドッカスG、経営権握る=電撃発表に驚く関係者ら
2005年12月14日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】極度の経営不振に陥り再建を模索していたヴァリグ航空に救世主が現れた。バイア州出身の実業家ネルソン・タヌレ氏率いるドッカス・グループは十二日、これまで経営権を握っていたルーベン・ベルタ財団の保有する同航空の株のうち六七%に相当する株を一億一二〇〇万ドルで買い取る契約を交わしたことを明らかにした。
株の買取り交渉は水面下で行われたため、今回の電撃発表に関係者は驚きの色を隠していない。同グループによると、ルーベン・ベルタ財団が保有する普通株二五%と同財団ホールディングが保有する用益権含みの株四二%の合計六七%を取得したことで経営権を握り、再建を画策していくという。株式買取り総額のうち一〇%相当の一一二〇万ドルは十二日に支払いが完了、残りは十回の年賦均等払いになるとのこと。
同グループと財団の代表者はリオデジャネイロ市で十二日午後、アレンカール副大統領兼国防相を訪れ、株式譲渡の報告と、これまでの交渉の経緯の説明を行った。同グループは再建の具体案を提示することを約束した。さらにヴァリグ航空の管財人となっているリオ高等裁判所にも同様の報告を行った。連邦政府が三二億二五〇〇万レアルにのぼる最大口債権者となっていることから、リオ裁判所が管財人に指名された。ドッカス・グループは債務の内訳と性質を見たうえで返済案を提示する。
いっぽうで再建案は株主総会と債権者の承認が必要で、グループ総師のタヌレ氏は、歴史あるヴァリグのブランドを持続するのが最大の目的であり、スムースに承認されるはずと語っている。同航空労組もこれまでワラにもすがる思いで延命策を講じてきただけに、歓迎の意向を示している。
最大の難関は航空機のリースで、三十件に及ぶ契約が期限切れを迎えており、これまでのリース料を支払わなければ再契約に応じないとしているリース会社がほとんどで、いかに調整するか注目されている。
タヌレ氏はルーベン・ベルタ財団(ホールディングも含め)が保有していた八七%の株式のうち六七%を取得したことで支配権を握り、これまでワンマンぶりを発揮してきた同財団を事実上閉め出した。同氏は二〇〇一年に経営に喘いでいたジョルナル・ド・ブラジルを、さらに同様二〇〇三年にガゼッタ・メルカンチルの両紙の過半数株を買い取って経営に乗出し、再建している。ドラスティックな首切りも敢行し裁判で係争している案件もある。