2005年12月15日(木)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十四日】サンパウロ市民事地裁第二七法廷は十三日、ショッピング・エルドラドの駐車場で強姦魔に拉致されレイプされた女性がショッピングセンター側の警備の怠慢だとした訴えを認め、ショッピングセンター側に賠償金一〇万レアルの支払いを命じる判決を下した。レイプ事件で、拉致された敷地内での過失を指摘した判決は異例で、関係者の注目を集めている。
事件は二〇〇三年五月二十四日に発生した。当時二十六歳の被害者が買物のために駐車場に車を入れたところ、犯人に連れ去られ、空地でレイプされた。その後所持品と車を奪われた。犯人は数日後逮捕され、十二年の実刑を言い渡された。実は犯人は駐車場ですでに五人の女性を襲い、同様の犯罪を重ねていた。訴えを起こした女性が駐車場に入った時も警察が警戒中で、この旨ショッピングセンターにも通報されていた。
女性は、ショッピングセンターが非常事態と知りながら警備を怠った上、利用客に通知しなかったのは怠慢だとして事件発生はショッピングセンターの責任だと訴えていた。この判決でショッピングセンターは控訴する態度を表明していないが、被害者の女性は賠償額が少ないとして、六〇万レアルを要求する提訴を行うと意気込んでいる。