2005年12月20日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】リオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ市で十八日、国内都市部では初めてとなる奴隷子孫保護居住地(キロンボ)が認可された。ロセット農務開発相が認可、署名したもので、元奴隷の一族を認める第一号となった。先住民(インジオ)の保護居住地は多々存在するが、この種の居住地は初めてのことで、全国で認可が広がるとみられている。
この居住地は同市中心街の高級住宅とマンションが並ぶ一等地と言われている場所で、五五〇〇平米の区画に子供二十人を含む六十人の一族が住んでいる。長年の土地領有権係争のため社会整備がされておらず、舗装はもとより上下水道の設備はない。便所とシャワーも共用で一カ所しかなく、シャワーは冷水のみで冬場はお湯を沸かして使用する。今回の認可を受けて整備工事が始まる。
この認可でマラニョン州でも運動が広がり始めている。同州内には四百以上の元奴隷一族の居住集団があり、その数は四万人以上と推定されている。