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開放的なギャラリー=最近の展覧会も好評=陶芸家鈴木章子さん運営

2005年12月21日(水)

 ブラジル現代陶芸のパイオニアとして知られる鈴木章子さんが活動の幅を広げている。
 円熟味と洗練さを増す作品制作のかたわら、サンパウロ市近郊グランジャ・ヴィアナの自宅一部を改造し、昨年三月に開設したギャラリーを運営。
 作家の知名度やジャンルを問わない展覧会を相次いで企画しており、庭園やプールとつながった開放的なアート空間を訪れる人が増えている。
 最近開かれた「ムンドス」展(十一月二十日―十二月四日)は新進女性陶芸家二人展。FAAPで造形を学んだリラ・パペンブルグさんと、サンパウロ大学で建築・都市計画を修めたネイデ・カウダスさん。
 パペンブルグさんは動きのある人や動物の造形を、「日伯工芸展」での受賞歴もあるカウダスさんは人と都市の関係性などを表現した作品などをみせた。
 「どちらも才能を感じさせる新鮮なアートで、来場者の反応も最高だった」と鈴木さん。ギャラリーについて、「商業的な場ではない。いい作品をつくる土台のある作家に利用してもらえれば」と話している。
 ギャラリーの名は「エスパソ・デ・アルテ・ショーコ・スズキ」。これまで金子謙一さん(絵画)、フランシス・マリエさん(木工)、弓場勝重さん(造形)が個展。来年三月に川上久子さん(染色)、その後紙やパッチワークの作家を紹介していく予定。