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2005年12月23日(金)

 「役員に立候補したい人は県人会本部事務所まで申し出を」―県人会でこういう公募はまだ珍しい。来年一月、改選期を迎える岡山県人会がこのほど広告を出した。なり手がいなくなったのと、時代に添おうというのが、その理由だろう。昔は、役員をやろうとする人は、まず人より多額の寄付をする。まわりがその人を押し上げるのがワンパターン(ひと通りしかないこと)だった。こうすれば、いざこざの起こりようもなかった。
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 日系人男性(80)がこのほど、地下鉄サンジョアキン駅近くで強盗に遭い、携帯していた現金四千レアルを奪われた。仕事上の代金を払おうと、取引した会社に入ったところを三人組の男に襲われた。銀行から後をつけられた模様だ。この男性にとって不幸だったのは、現金を相手に渡す直前だったこと。支払いを済ませたことにならず、四千レアルを用意しなければならない羽目に陥っているという。
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 日本の国政選挙では、いわゆる「海外選挙区」はいまだ実現していない。その一方、ここブラジルで、国外に住むブラジル人から連邦下院議員を選出する法案が提出されている。世界四カ所の地域に四つの議席を設けるもので、ヨーロッパ、北米、南米および、アフリカ・アジア・オセアニアに一議席ずつ。提案議員によれば、年百二十億レアルに上る本国送金、文化など各分野での貢献がその理由だ。三十万人近くに上る在日ブラジルコミュニティ。実現すれば、日本在住のブラジル人から連邦議員が誕生する日も遠くない?