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一足早く在庫セール開始=「ぬるま湯」のXマス商戦=現金一括、安物買い志向顕著に

2005年12月28日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】今年のクリスマス商戦の売上は昨年比四・一%の増加を見せたものの、過去三年間で最低の伸びとなったことで、各商店は一足早い在庫一掃セールを開始した。例年は年明けの一月にセールを開始するのが常だが、今年はクリスマスプレゼントを交換でごった返す客を当てにしたセールを早くも実施した商店が目立った。
 サンパウロ州商店協会のまとめによると、今年二十四日までの販売は昨年比四・一%の増加となったものの、二〇〇二年からの安定した増加傾向はストップした形となった。昨年の同時期は〇三年対比六・四%だった。中でも長期月賦販売は昨年対比わずか一・七%の伸びにとどまり、家電など高額商品の売上が低調だったことを如実に示した。逆に現金一括払いが六・五%と例年並みの伸びとなり、いわゆる安物買い志向が顕著となった。
 月賦販売は今年上半期に六・三%の伸びだったのに対し、下半期は一転して三・九%にとどまった。これにより今年は五%の伸びとなり、現金一括払いは三・五%の伸びに落ち着くものとみられている。
 ショッピングセンターは今年全体五五三億レアルの売上で、昨年対比七%の増加となったものの、クリスマス商戦は一・五%から二%の実質成長にとどまったとみている。これにより同協会筋は「ぬるま湯クリスマス商戦」と総評している。
 これを受けて商店は早くも在庫一掃セールを開始、クリスマスプレゼントを交換しに来る客を相手に、売らんかなの姿勢をみせている。スーパーのエストラでは、電気製品を中心に二〇〇〇品目を対象に今月三十一日まで六〇%の割引セールを開始した。ライバルのカレフールも同様、二〇〇〇品目の四〇%から六〇%の割引を三日以内に実施することを発表した。カーザ・バイーアは市内各店で五〇%、アニェンビ会場の特別店舗では、七〇%の値引きを敢行する。ショッピング・パウリスタも通常は二月からの在庫セールを早め、四〇%の値引きで客寄せに注力している。