2005年12月28日(水)
ノーボムンド日伯学園(ベレン日系協会運営、越知学園長)は十二日から十六日の五日間に亘り、モンテッソーリ教育のクルソを開催した。
教師にはモンテッソーリ協会(OBRAP)認可のアンナ・イビアピーナ教師を招き、ノーボムンド日伯学園小講堂で、モンテッソーリ教育法についての講義と実習が熱心に行われた。受講希望者は定員の八十名を越え、現役教師を始め国立・州立・私立大学教育学部生徒たちが参加した。
モンテッソーリ教育法は、イタリアのマリア・モンテッソーリ女医により考え出された教育法で集中力を養い、子供の独立・自立を目指し、子供達に相手を尊敬し平和を愛する心を養うことを目標にしている。
モンテッソーリ教育法が行われている幼稚園では、生活教育・言語教育・数学教育・感覚教育の四つを柱に教育が行われているが、今回はその中の生活教育についての講義が行われた。
生活教育では、服の脱着・水や物の移し変え、運び方、瓶のふたや、ドア、カギなどの閉開、おやつの用意から食べ方のエチケット、掃除、洗濯アイロンかけ、ハンカチ・シーツなどのたたみ方など、子供たちが自立できるための基本的な生活習慣が指導される。
越知学園長は、京都モンテッソーリ教師養成講座を一年間受講し、〇二年にJICAの研修生として約一カ月日本で実習した。自校のモンテッソーリ教育のために力を入れてきたが、パラー州では過去七~八年モンテッソーリ教育に関するセミナーが行われていない。リオやサンパウロから教師を依頼するための経費を考えると非常に難しい状況にあった。
越知学園長は日系企業の協力に感謝。「遠くはトメアスーのエスコーラ日系からも受講者があり、自校のみならずパラー州全体のモンテッソーリ教育向上のために微力ながら役に立つことができた。来年は感覚・数学・言語教育の講義も開きたい」と語っていた。