2006年1月6日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】二日夜半から三日朝にかけて降った集中豪雨を含む、年末からの大雨によりサンパウロ州内で六人が死亡、被害が拡大する中、NGO(非政府団体)コンタス・アベルタスの調査で、連邦政府が同州の災害対策予算のうち、二%あまりしか交付していないことが明らかとなった。
同団体が連邦行政関係情報統合システム(Siafi)のデータを調査したところ、連邦政府は昨年、サンパウロ州の災害対策予算として九三七〇万レアルを計上したが、交付したのは二四〇万レアルだった。「毎年悲劇が報道される。資金は家屋が倒壊した後にしか到着しない」とカルヴァーリョ代表は後手に回る政府の対応を批判した。
国家統合省の災害・非常事態予防対策プログラムでは、サンパウロ州向けに三八二〇万レアルの予算が計上されていたが五〇万レアルしか交付を約束せず、セーラサンパウロ市長とアウキミン州知事の要請にもかかわらず〇五年には一銭も支払われなかったという。都市排水プログラムでサンパウロ州は五五五〇万レアルのうち九一万レアルしか受け取らなかった。同知事は四日、貯水槽工事だけで一二六〇万レアルの予算が計上されていたが、まだ交付されていないと発表した。
一方、州と市もまた、浸水対策予算の執行を渋っている。州は貯水槽工事に昨年は三五五〇万レアルの予算を見積もっていたが、ほぼ半分の一八四〇万レアルしか、市も一億五〇八〇万レアルの予算の半分しか執行していない。