2006年1月6日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】連日活況を呈している金融市場は四日も順調に推移し、とくにサンパウロ証券取引所(BOVESPA)では株価指数が史上かつてない三万五〇〇〇ポイントの大台に乗り活発な取引を展開した。年初から上昇を続けてきた株価指数は五日、前日比一・三四%の上昇を見せて三万五〇〇二ポイントとなった。
この背景として、これまた連日低下を続けているカントリーリスクが四日午後七時二十分時点で、前日比三・六四%下げて史上最低の二九一ポイントになったのが大きな要素となった。これにより二日間で六・四三%、過去一年間で二六・三三%の下落をみた。
カントリーリスクは経済成長の見通しと平行してその国の債務支払能力が決め手となる。中銀では昨年、ドル安が顕著となったことからドル買いに転じ、二一八億ドルを買い増した。これにより外貨準備が五四〇億ドルとなり、海外の信用を得るに至った。
さらに二〇〇八年を期限とするIMFの債務を一掃したこともリスク低下につながっている。中銀によると昨年のドル収支バランスは一八八億一九〇〇万ドルの入超でいわゆるドルのダブつきとなり、一九九二年の二〇七億七一〇〇万ドルに次いだ。このためにドル安が続き、中銀の買い増しも焼石に水だった。四日の外国為替相場はドルが一・七六%下げて二・二九レアルの終値となった。