2006年1月10日(火)
ブラジル修養団連合会(桜井仁会長)の二〇〇六年度講習会が、来月にかけて実施される。少年少女を対象にした合宿を通じて基本的な生活習慣を学ぶもので、サンパウロ、パラナの各地で開かれる。
実施にあたり日本の(財)修養団から、講師の根岸秋吉・教育事業部担当部長が来伯。桜井会長、蓮沼芙美雄総務と本紙を訪れた。
修養団は一九〇六年、東京府師範学校の学生だった故・蓮沼門三氏を中心に創立された、文部科学省所管の社会教育団体。「愛と汗」をモットーに青少年の教育活動を行なっているほか、途上国支援、福祉活動などにも取り組んでいる。 日本国内の正会員は現在約三万人。昨年十二月には東京で、天皇皇后両陛下も出席して、創立百周年式典が行なわれた。
ブラジルにおける修養団運動は蓮沼氏の弟、信一さん(故人)によって始まった。現在は約三百人の正会員を中心に青少年育成の講習会、講演会などを実施している。現総務の蓮沼さんは信一さんの息子で、創立者のおいにあたる。
講習会は各地で実施する二泊三日の合宿を通じてあいさつや掃除といった基本的な生活習慣を学ぶほか、レクリエーションなどを行なうもので、三十年以上にわたって続いている。
今年は六日からモジ市で、その後はスザノ(十五日)、アサイ(十七日)、マリンガ(二十日)、マウア(二十七日)など州内外の各地で実施する予定だ。
このほかにもロンドリーナで汎パラナ・リーダー研修を、プロミッソン、アラサツーバ、アリアンサなどで講演会を開催する。
根岸さんが最初に講師として来伯したのは十三年前。「当時は日本語が分かる子供がいましたが、だんだんむずかしくなっていますね」と現状を説明する。
「ブラジルは各国移民の文化が融合して新しい文化を作っていくところ。日系の方たちにも日本の文化を大切にしてほしい」と語る根岸さん。
「例えば『おかげさま』という感謝の気持ちや『もったいない』という感覚など、講習会を通じて、日本の素晴らしい文化を日系だけでなくブラジル人に伝えたい」と語った。
講習会等に関する問い合わせは、電話(11)3813・7976(蓮沼)まで。