世銀のブラジル投資診断=経済成長のネックをズバリ
2006年1月11日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二月十五日】東南アジア諸国に比較してブラジルの経済成長率があまりに低いことで世銀(IBRD)が「ブラジルの投資環境」と題し報告した。内容に新味はないが、報告書は政府の足に刺さったトゲとされ、何が経済成長のネックかを世銀が指摘。
ブラジルは過去三年間、投資に対する不具合を調整することなく、雇用創出もはかばかしくなかった。世銀はブラジルの企業家千六百四十人の意見を世銀のスパコンに入れ、外資導入のライバルである中国やインドと比較してみた。
ポルトガル財務次官は、共産主義と資本主義を同時に採用した中国の独裁政権の社会管理システムを指摘した。有利な点は中国の汚職がブラジルの六分の一以下であること。さらに構造改革推進への圧力は絶対的な力がある。
ブラジルの構造改革は、解決のために長距離を走り回り、些細なことで長時間を費やす。これらブラジルの非能率的な政治構造を緩和するか廃止するか、改善する必要がある。
財務次官は一レアルの経済的余裕があるなら、道路と電力につぎ込むという。ブラジルではインフラの欠落が政治的貧困よりも外資導入と経済成長を抑制していると世銀はいう。ブラジルの悪癖は、これらインフラの問題を持病か歴史的遺産として片付けること。問題の先送りやたらい回しで、ウヤムヤにする。
短期間に改革が求められる場合、ブラジルは改善と工夫する能力、経済力、ダイナミズム、天然資源、多様性、一致団結する社会の仕組みができている。ブラジルは南米を代表する大国の素質を持つ。
世銀は、求める役割をブラジルが受けて立つとみている。ルーラ政権はカルドーゾ前政権が始めた構造改革の完成を遂行するものと世銀は期待している。いま喉に引っ掛かった大きな骨は、手術しなくても飲み干すと思っている。
世銀がさらにブラジルに求めるのは、手続きの簡略化とスピード化である。ブラジルでは通関手続きがのろい。インドで七日、中国で八日でできることが、ブラジルではなんと十三・七日かかる。
最も悪いのは、経済や通商関係の司法制度である。次に労働法の改正。この二つには世銀も協力の用意があるが、いっこうに具体化が進んでいない。この二つもブラジルの経済成長を大きく妨げている。