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積荷強盗防止法を制定=盗品と使用車、販売施設押収へ

2006年1月11日(水)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】ネグロポンテ下議は一九九七年、積荷強盗の被害が四億二千万レアルに達したことで積荷盗難防止法を上程したが、八年間も棚ざらしにされようやく十二月二十二日、承認され日の目を見た。
 同案が上程されてから八年の間に積荷強盗はプロ化され、同犯罪組織は無数に増えた。損害額は四億レアルから十億レアルへと、驚異的に飛躍した。
 運送会社は年間、三十三億レアルを投じて警備会社と契約し、衛星システムやガードマンを起用。そのため運送費は、一六%も割高となっている。
 法案の内容は、関係省庁が情報を共有し連携を促す。例えば連邦警察と軍警、国税庁、州財務局が、連携し出所不明の商品を摘発する。ある工場は一枚の伝票に二万個の組み立て部品を記載し、何回もピストン輸送で出荷する。二十回運ぶと、十九回分は税金を免れる。その中には、犯罪組織から購入したものも含まれている。
 盗難が発覚すると、盗難品と保管倉庫、設備、用具、運送車両、盗難部品が使われた商品と売った商店、トラックと飛行機、不動産もろとも差し押さえるという。特に自動車組み立て企業は、各部品に非盗難品証明を提示する。
 車両を廃車として売却し当局へ廃車届けの提出を怠ると、一万レアル以下の罰金を科せられる。廃車と盗難車の区別と廃車の悪用を防ぐための措置とされ、盗難車や犯罪に使用した車両を、競売にかけるのも阻止する狙いもある。