2006年1月11日(水)
昨年十一月末から、在外被爆者は在外公館で健康管理手当ての受給申請が出来るようになった。被爆者手帳を取得しているのに、健康・経済上の理由などで訪日出来ない人には、都合がよくなったわけだ。しかし、医師の診断書が必要。日本政府指定の病院(ブラジル内に二十一)で検査を受けなければならない。検査費は約千レアル。多くが健康保険に未加入で自己負担(日本では無料)になる。「この金額を支払える被爆者が、何人いるのか」と関係者。
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グローボTV局の朝の人気番組「マイス・ボッセ」では、毎日インタビューする人の中から、その年を代表する人を部門ごとに選んでいる。昨年末に発表された「自然の友」部門で、ガルサ市の〃桜の父〃イチサト・ネルソンさん(85)が選ばれ、司会のアナ・マリア・ブラーガからトロフィーをもらって顕彰された。イチサトさんが二十五年前に同市公園に百十本の苗を植えたことから始まった。いまでは毎年、地元日系団体が中心になって盛大に桜祭りが行われている。
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サンパウロでも「日本語による振り込め詐欺」をやろうという日系人がいる。未遂に終わってよかったが…。おととい、Aさん宅に「あなたのフィーリョが交通事故を起こした。すぐに一万二千要る」と電話があった。受けたのは「フィーリョ」の母親。息子の名も言わず、金銭にレアルもドルもつけなかった雑な電話。しかし、母親は「本当か」と動転、「夫が帰らなければどうにもできぬ」と時間を伝えたところで話は終わったが、あとで考えると、電話の受け手の動転に応じ、出方次第でさまざま「手」を繰り出してくるようだった、と。電話があったら、まず冷静に、とAさん。